笑えないお姫様─笑顔を取り戻して─


「あ、来た来た! さ、食べましょ。」



あたしは案内された場所に座った。



「たくさん食べてね。」

「はいっ。」



あたし達は食べながら、いろいろな話
をした。



「里村さん治療は・・・・」

「まだ続けています。 効果はないかも
知れませんが・・。」

「そうか。」

「病院には?」

「・・・行っていません。
両親は行ってほしいみたいなんですけど・・。
どうしても行けないんです。」

「どうして?」

「おい、もういいだろ。 雅、無理に
話さなくていいから。」

「大丈夫。これは大事なことだと思うから。」



空とこれから付き合っていく上で
後遺症のことは、理解してもらわなきゃ
いけないと思う。
< 137 / 222 >

この作品をシェア

pagetop