笑えないお姫様─笑顔を取り戻して─
『ぜーんぜん!じゃぁ、待っててね!』
返事をしてから電話を切った。
準備しなきゃっ。
・・──────────
荷物を持って下に下りると、みんながご飯の
準備をしていた。
「雅? どこか行くの?」
「ぁ・・・うん。冴華の家。泊まってきて
もいい?」
ママたちは顔を見合わせた後、ニッコリ
笑って、〝いいよ〟と言ってくれた。
きっと分かってくれてるんだと思う。
あたしが悩んでること・・・・。