笑えないお姫様─笑顔を取り戻して─


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「雅、滝川くんのこと覚えてるんだね!」



「でも顔は分からないんだろ?
なのに、なんで空のこと覚えてるんだろ...。」



「いゃ、覚えてるわけでもないんだって。
ただ名前をつぶやく程度。」



翌日

俺は2人に舜と話したことをすべて話した。



「無意識に呼ぶくらい、滝川くんの存在が
大きいのよ。」



〝あたしじゃないことが、むかつくけどね♪〟


そう笑いながら言う山本の表情は、少し暗い。
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