恋愛LEVEL
ある日。
[千秋!わるい!しばらく朝電車一本遅らせるから朝会えないわ!ゴメンな!]
と雷太から。
朝はギリギリまで寝ていたいって人だから、あたしは気にしなかった。
[わかった!]
そのMailが来てから。
いつも雷太のMailの最後にある[千秋!好きだよ]って言葉がなくなった。
−−−−−−−
「千秋♪購買いこ!」
ユリがお弁当持ってあたしの前に来た。
「うん!」
「そいやぁ、最近雷太とどう?」
ユリがニヤニヤしながら聞いてくる。
「何も変わらないよ?昔に比べたら会える時間も回数も減ったけど…」
「そっか…。…で。ヤッた?」
「んえ゛?!」
まさかユリな口から「ヤッた?」なんて聞くとは思わなかったから驚いた。
「ね?ヤッちゃった?」
ユリはあたしの顔をマジマジ見て聞いてくる。
「…う…ん。」
あたしは小さく頷いた。
「いついつ?どこで?どうだった?!」
ユリ…目が輝いてるし。
「にゅ、入学式の前に…雷太ん家で…」
「まぁぁぁぁじ!?だからかぁ♪なんか大人っぽくなってたもんね!!」
「そ、そっかなぁ…ユリは?どうなの?」
「あたしは…まだ。太一と頑張ってるんだけど…なんか怖くて…」
ユリは照れながら言った。
「そっかぁ!千秋は脱処女かぁ…」
「こ、声デカイってば!」
「ゴメ〜〜ン」
ユリは手で口をおさえた。
「誰が脱処女?」
背後から声がする…
振り返るとやっぱり中嶋先輩…とリョウ先輩。
はぁぁぁ…またか…。
「ちあきん〇ま、処女じゃないのかぁ!!奏残念!」
「あ…あの。その呼び方やめてください…」
「えぇ?!いいじゃん!呼びやすいし♪」
そういう問題じゃないんだけどなぁ…
「リョウは黙れっ!千秋!今日帰り一緒に帰ろうぜ!絶対だぞ!」
「はぃぃ?!」
中嶋先輩は後ろ向きに歩きながら、あたしを指差して言った。
「絶対だぞ?逃げんなよ?」
「ユリ…」
「ん?」
「早退したい…」
「ゴメン。頑張って…しか言えない…」