恋愛LEVEL
朝。
あたしはいつもの時間に駅にいた。
雷太は…いない。
今日もあの奈々って人と同じ電車なのかな…
あたしは首の赤い印に手をあてた。
これは?
雷太はあたしが雷太のモノだってわかるように付けた印じゃないの?
意味わかんないよ…
学校に着くとすぐにユリがあたしの赤い印に気付いた。
「千秋…それ…」
「…ん。昨日中嶋先輩と鉢合わせしちゃって」
「えっ?!ヤバイじゃん」
「まぁ…なんとか中嶋先輩が機転きかせてくれたから大丈夫だったけど…」
「そっか…で、雷太が嫉妬してソレを…って訳ね」
「…どうなんだろ。」
あたしは、ユリに昨日見た「奈々」のMailの事を話した。
「何それ!!雷太も意味わかんないじゃん!!」
「…そうなんだよね。雷太浮気してるのかなぁ」
「確かめたいよね…」
「うん…でも。ホントだったら怖いよ」
「…だよね。その奈々って女が一方的に雷太に近付いてるだけかもしれないし…」
「うん…もう少し様子見てみる」
「何かあったらすぐに言ってよ?」
「うん…ありがと」
ユリに話して少しだけ落ち着いた…かな。
ふと携帯を見た。
「あ…Mailだ」
未登録のアドレスか…
[昼休みに音楽室おいで]
今中嶋先輩に構ってる余裕ないんだけどな…
Mailを返信せずにいると、
[来なかったら大声出して迎えに行くよ?]
「……」
[行きます]
そう返信して、あたしは机に突っ伏した。
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