恋愛LEVEL
あたしたちは、ショッピングしたり、プリクラ撮ったり、ファストフードでランチしたり…といつものように過ごした。

気が付けば18時。
二人で帰り道を歩いてた。

雷太と過ごす時間は、ホントに早く過ぎる気がするなぁ。


高校始まったら、こんなふうにデート出来無くなったりして…



あたしは繋がれた雷太の手を見ながら、頭をブンブン横に振る。



「おいっ!どした?千秋!?」

雷太は繋いだ手をちょっと上にあげて、あたしの顔を覗いた。


いきなり頭振るんだもん、ビックリするよね。


あたしはまた繋がれた手に目をやってギュッと力を入れた。

「…ん。あたしたち高校別々じゃん?だから、嫌だなぁって思って…」


「…そだな…。どんな生活になるんだろな…」


「雷太は男子校だけど、通学途中とかに女の子に声掛けられるかもしれない…雷太モテるもん…」


雷太はあたしの顔を覗きこんで
「ハハハっ!ないない!!ってか、俺の方が心配だって!
千秋、共学だし…パーマかけちゃったりして可愛くなってるし…絶対、訳わかんない男が近付いてくるって…。堪えるかな…俺」



「そんなのぜったいぜったいない!!だってあたしは雷太だけだもん♪」

あたしは雷太に向き合うように前に出て言った。



「ま。俺たちなら大丈夫だな!」

雷太はニカッと笑った。

「あ!ちょっと公園寄ってこ〜ぜ!」

「うん!まだ帰りたくないしね♪」


あたしたちは家の近所の公園のベンチに座って、今日撮ったプリクラを見ながら、いろいろな話をした。

ふと、右に座る雷太を見ると、とても優しい顔であたしを見ていた。

「なに?」

「…ん?俺視力おちたんかなぁ…千秋がめちゃくちゃ可愛く見えるわ…」

「なにそれ〜!?」

「プッ!嘘×2!千秋は前から可愛いよ♪」

「当然でし…」


チュッ


不意打ちのキス。

そのままおでことおでこをくっつけて、雷太はゆっくりと言う。

「なぁ千秋。高校違うけど、俺たちなら絶対大丈夫だから。」

「…うん。わかってる…」

雷太は続けて言う。
「…でさ。俺達……」



< 4 / 104 >

この作品をシェア

pagetop