恋愛LEVEL


「それに俺最近まで草野球やってたから、土日は野球で潰れてたし。」


あの写真が頭をちらつく。

「野球…辞めちゃったの?」

「そ。いろいろあってさ。」

奏はコーヒーカップを見つめながら言った。



きっと。
あたしは今知らない方がいい話なんだろうな…

あの写真の人…と何かあったんだ…。


知りたい…けど、知らない方がいいに決まってる。


あたしも自分のコーヒーカップを見つめた。



「よし!千秋!散歩行こうぜ!」


「へ?」

「散歩がてら買い物!千秋のマグカップとか箸とか揃えるぞ!」


「うんっ!行く!」


「…////…千秋…」

「何?」

「お前、その顔反則…」

「へ?」

「計算じゃないトコがまた…」


奏は、座ってるあたしの後ろに座って、ギュッと抱きしめた。


「お前…ちっちゃいな…」

「な、なにが?」

「肩幅とか…手とかさ…胸は意外にあるけど…」

「コラっ!」


「俺、入学式の日に千秋を初めて見た時にさ、
コイツの事スゲェ守ってやりたいって思ってさ…
入学式に補習あったからウザイとか思ったけど、補習にマジで感謝×2だよ。」


「奏…」


「年下なんて興味なかったのに…千秋が特別すぎる…ヤバイくらい…」


「ありがとう…」


「ん。俺、絶対千秋離さないから。覚悟しとけ?」


「…うん。」


「はぁぁ…もう…食べちゃいたい」


「!!!はぁ?!」


「そういう反応、大好き、俺」


「……」


「なんか言え…」


「……」


「無視すんな…」


「奏…?」


「ん?」


「…好きだよ」


「……」


「奏、なんか言え…」


「……」


「…無視するなぁ!」


「千秋…今俺の中で、ムラムラと理性が闘ってるんだけど…」


「……」


「千秋、どっち応援する?」


「…理性、頑張れ」


「…了解。」




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