恋愛LEVEL


出窓からの陽の明かりで目がさめた。


ふと隣をみると、気持ち良さそうに寝息をたててる奏。



あたしは奏の髪をサラっと撫でて、ベッドから出た。


キッチンで朝食の準備をしていると奏がビングに現れた。


「おはよ!」


「おはぁ…」

奏は欠伸をしながら言う。


あたしたちは朝食を食べて、出掛ける支度をした。


初めてみる奏のユニホーム姿。


ユニホーム着ると雰囲気変わるんだなぁ…


ちょっと見とれてしまった。



あたしの視線を感じたのか、

「なに見とれてるの?」
と冗談っぽく言ってくる。


「あ…なんかカッコイイなぁと思って…」


「野球してる姿見たら惚れなおすよ?」


奏は悪戯に笑う。



野球をしている姿は見てみたいけど…



あたしは、「かもね♪」とだけ言って、なんとなくバッグの中の携帯を出して見た。



あ…。
Mailが3件…


昨夜は全く携帯見てなかったからなぁ…
何も考えずにMailを確認する。


お母さんからとユリ…と…



雷太…



思っても見なかった相手だったから驚いた。


「元カレ?」


奏はあたしの一瞬の表情の変化を見逃さなかったんだろう。


「…うん」


「なんて?」


「貸してたDVD返してって…」


「ふぅ〜ん。…で、返すの?」


「返すは返すけど、家のポストにでも入れとこっかな」


「そうしろ。会う必要ないだろ?」


「うん。」




あたしは嘘をついた。



[もう一度話がしたい]



これが雷太からのMailだった。



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