恋愛LEVEL

「やましいことなかったら出れるだろ？出ればいいじゃん？」



奏の口調がきつくなる。



「出る必要がないから出ないだけだってば！！」

あたしもつい大声を出してしまう。



「俺の前で出ろって言ってんだよ！！」



奏はあたしに怒鳴った。




携帯のバイブが止まる…


「…もしもし。」

あたしは静かに出た。



「…あ。俺…。Mail…みた？」


「うん。見たよ…」


「…そっか…」


「また近い内に…じゃぁ…」



と切ろうとしたら、奏があたしの携帯を奪った。



「あのさぁ、もう千秋に関わらないでもらえるかな？すげぇウザイんだけど？」



あたしは奏から携帯を奪い返して、そのまま電話を切った。




「…自分はよ…くて、あた…しは…ダ…メって事…？」


「は？」


ダメ…ダメ…こんな事言ったら…
自分でも勝手に動く口と涙が止められない…



「自分は元カノと喋ってたじゃん！！」



「向こうが勝手に喋ってきただけだろ？それに俺、ちゃんとお前の事紹介しただろ？！」



「千春さん来た時、ヤバイって顔してたし！まだ未練あるんじゃないの？！向こうも奏に未練ありそうだったし、いいんじゃない？」



「いい加減にしろよ？」



「いい加減にするのはそっちでしょ？？
なんであたし選んだの？！千秋と千春で似てるから？？」



「…いい加減にしろ。
だからお前はガキなんだよ」


奏は一段と低い声で言った。



「…ガ…キ？」



奏は黙った。



「そうだね。千春さんはあたしと違って大人だもんね。
余裕あって、大人だもんね。
あたしは子供だから…不安ばっかりで…」



もうヤダ…

自分の不安さを奏にぶつけてるだけだ…