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ユリが教室で太一て帰りの支度をしている所へ、奏が来た。


「千秋は?!」


「あ〜奏先輩!千秋ならさっき帰りましたよ?」


「サンキュ!」



奏は千秋のあとを追った。



−−−−−−−


校門の前…


千秋は雷太の姿を見つけた。



「千秋!」


雷太は千秋に手を振る。



違う学校の生徒が校門の前にいるだけでも目立つのに、雷太は長身で顔もいいから余計に目立っていた。


校門から出る女の子はみんな、

「どこの学校だろぉ?カッコイイね♪」


とひそひそ言っているのが聞こえる。



「雷太…ここだと目立つから…」



千秋は雷太にあっちに行こう…と駅とは逆を指差した。



雷太が千秋のバッグを持って、手を握ろうとした時。




「俺の女に触るな」




息をきらせた奏が二人の前に立った。




「…奏」



「またあんた?」

雷太は鋭い目で奏を睨む。


「千秋は俺の女だ。もう関わるなって言っただろ?」


「千秋と付き合ってた頃、手出してきたのあんだじゃん」


「千秋は俺を選んだの。首にキスマーク付けるようなくそガキに言われたくないんだけど?」




校門から出てくる生徒がみんなあたしたちを見る。




「千秋!?雷太!?」


ユリと太一があたしたちの元に来た。


ユリは何かを察して、


「雷太!今日はとりあえず…行こ!!ほら太一!」


無理矢理、雷太を連れて行こうてしてくれた。



「千秋!絶対、諦めないから!!俺、この前言ったのマジだから!」



雷太はそう言い残してユリたちと帰って行った。
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