恋愛LEVEL


今日は入学式。

あたしは駅で雷太を待っていた。
反対方向だけど、朝くらい顔見たいし…


駅には真新しい制服に身を包んだ子たちがたくさんいた。
その中からあたしを呼ぶ声が聞こえた。

「千秋!!」


「あ!雷太!おはよ♪
わぁぁ!雷太の制服カッコイイ!!」

「だろぉ?」


雷太はネクタイをキュッとしめながらニヤっと笑った。


「千秋もブレザー姿いいよ♪なんか…」

「…興奮する」

雷太はあたしの耳元でささやいた。


「バ、バッカじゃないのぉ?!」

あたしは有り得ない位大声で雷太に叫んだ。


そんなの気にしない!って感じに
雷太は優しい顔で私に手を差し出した。

「ほら、行くよ!」


あたしたちは改札までの短い距離を二人で歩いた。




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