恋愛LEVEL
奏のマンションに着く。
あたしは奏の部屋に入るのを躊躇っていた。
奏は何も言わず、あたしを部屋に押し込んだ。
あたしは玄関で立ち尽くす。
「早く入って」
奏に促され、渋々部屋に入る。
リビングに入ると同時に
奏にきつく抱きしめられる。
「千秋…」
小さな声が耳元から聞こえる。
「俺、やっぱり千秋を離したくない」
奏の力の強さにクラクラする…
「…離したくない。誰にも渡したくない…」
「……」
「千秋…もうダメか?」
あたしは…
あたしは…
「…もう…絶対嘘つかない?」
「つかない」
「…ホントに?」
「ホント」
あたしは、奏の首に腕をまわした。
「じゃぁ許す」
ホッとした顔をする奏に
あたしからキスをした。
「ごめんな…千秋」
「もうこの話は終わりにしよ」
「わかった…じゃぁ…」
「今すぐ千秋ちょうだい」
そう言って奏はあたしを抱きかかえて寝室に連れて行った。
ベッドに降ろされて、あたしの髪に触れる。
「これくらいの長さも可愛い…」
あたしは奏の熱っぽい視線にドキッとした。
ギュッと指を絡ませて、あたしたちは唇を深く重ねた。
奏の体温があたしの体温を上げていく…
あたしたちは目一杯愛し合った。
「…千秋…愛してるよ」
「あたしも…愛してる」