恋愛LEVEL
恋愛LEVEL6(妬く恋)
翌日。
今日は終業式。
校門をくぐると、その場にいる生徒全員の視線を浴びる。
別れたはずだった二人が、手を繋いで登校しているから…
あたしも奏も顔をあわせて笑う。
「俺達どんだけ有名人なんだよ」
「ホントに…」
「朝からムカつくんですけど?」
あたしたちの間に割って入ろうとするリョウ先輩。
「コラッ!リョウ!邪魔すんな!!」
「いや…俺は邪魔するぞ!!俺の千秋を返せっ!!」
「いつお前のになったんだよ?コイツは俺のだし。」
奏は挑発するようにあたしを抱きしめて、リョウ先輩をチラ見する。
「あぁぁぁぁ!!!ムカつく×2!!!」
リョウ先輩は大声で叫ぶ。
「行くぞ、千秋!」
あたしと奏は笑ってそのまま走った。
−−−−−−−
教室に入ると、ユリと太一があたしを見てニヤっと笑う。
「な〜に朝からいちゃついてんの?暑いしウザ〜〜イ♪」
あたしはエヘヘとピースする。
−−−−−−−
終業式はあっという間に終わった。
教室を出たらすぐに声をかけられる。
「や、山瀬さん!!」
「あ。高橋君!」
高橋くんはあたしと同じ委員会の子。
クラスは違うけど、顔を合わせれば話す間柄。
「あのさ、今度一緒にライブ行かない?」
とチケットを見せてくれた。
「わぁぁ!!このライブのチケット手に入らないヤツだぁ!!
凄いじゃん!!いいなぁ♪」
「行こうよ×2!!」
「…あ…「ごめんな?コイツ、夏休みは俺としか過ごさないから♪」
奏があたしの肩を引き寄せて言った。
高橋君は呆然としていた。
「行くぞ!千秋!!」
「ご、ごめんね!!」
あたしは高橋君にペコッと頭を下げて、奏について行った。