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その日は奏も一緒に夕飯を食べた。


お父さんもお母さんも、奏がお気に入りみたい…

なんだかすごく嬉しい。



「奏くん、今日は家に泊まっていきなさい♪」

お酒がまわったお父さんは上機嫌で言った。


「あ、千秋、夏休みの間、奏くんの家に住めばいいじゃない?ねぇ、お父さん♪」

「おぉ♪そうしろ×2♪多少は援助してやるし。
どうせ毎日会うんだろ?」

「い、いいの?!」

あたしは奏を見て喜んだ。


放任すぎる親に心から感謝…
毎日奏と居られるなんて…


「二人とも!!夏休みベイビーだけは勘弁だぞ?」

ガハハハハ… と笑い飛ばすお父さん…



「あ!それと…千秋、バイトしたいって言ってたわよね?」


「…あぁ…うん。でも…」

あたしはチラッと奏を見る。


「私の知り合いがカフェやってるんだけど、短期だけでもどうか…って!
お願いします!って言っておいたから♪」


「えぇ?!決めてきちゃったの?!」


「そうよ?ダメだった?」


「…う…ん。」


「10時から14時のランチタイムだけでいいって言ってたし、やっちゃいなさいよ♪」


「……」


あたしは俯いた。


「その時間だけならやれよ。」

奏が言ってくれた。


「…じゃぁ。お世話になろうかな」


「わかったわ♪後で連絡しとくから!
さ、二人ともお風呂入っちゃって!!」


お母さんは凄い事をサラっと言った。


「ふ、二人でって…」


「なんで?付き合ってたら二人で入るのが当たり前じゃない?」


「…はぁ…」


「んじゃ、遠慮なくお風呂いただきます!」


奏はそう言うと、あたしの手を引いてバスルームに向かった。


「あ…着替え持ってくるから、先に入ってて!」


「おぅ!俺のも頼むわ♪」


−−−−−−−


あたしの親は一体どんな神経してんだ…
年頃の娘の性をバックアップするなんて…

ま…有り難い…けど。


−−−−−−−

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