恋愛LEVEL
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バイトを始めてから1週間が経った。
仕事をしたのが始めてだったから不安だったけど、なんとかミスもなくこなせていた。
「おい!千秋!アイス二つ入れて!」
「あ、はい!」
いつの間にか、山下君はあたしを《千秋》と呼ぶようになっていた。
「千秋ちゃんが来てくれてから、男の子のお客さんが増えたわぁ♪
今までは慎太郎目当ての女の子ばっかりだったけど♪」
「お前…店に来た客にパンツ見せたりとかしてねぇだろな?」
「す、する訳ないです!
そんな事したら彼氏に何されるか…」
考えただけでもゾッとするわ…
「お前、男いんの?!」
「はい。夏休みの間だけ一緒に住んでます…」
「マセ餓鬼!!生意気!!エロい!!」
「っな?!」
「慎太郎、残念でした〜♪彼氏持ちの子には手出せないわね♪」
桂子さんはからかうように言った。
「俺はこんなペチャパイ眼中にないんで。」
「ぺ、ペチャパイじゃないもん!!」
あたしは顔を真っ赤にして言った。
「はいはい、ほらお客さん!千秋ちゃん行ってきて♪」
桂子さんはあたしの背中を押した。
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「いらっしゃいま…せ…えぇぇ?!」
「千秋♪エプロン姿も可愛い♪」
「リョウ先輩!!!何してるんですか!?」
「え?何って、千秋がバイトしてるって奏に聞いたから。」
「はぁ…。奏は一緒じゃないんですか?家でゲームしてると思うんですけど…」
「奏には内緒で来ちゃったから♪」
「そうなんだ…で、ご注文は??」
「千秋のキス♪」
リョウ先輩は目を閉じて、口をうぅ〜とする。
「…今日のお勧めは、あたしのグーパンチですけど?もしくは、奏にチクるってのもありますが…?」
「ハハハ…パスタランチで…ってあの人、さっきから俺を睨みすぎなんだけど…?」
リョウ先輩の視線の先には山下君がいた。