ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
「・・・お母さんに認めてもらいたいなら、学校は絶対退学しちゃダメだよ」
ぽんぽんっと背中をさすり、岩瀬を優しく励ます。
「自暴自棄になっても何も解決しないし、自分の首を絞めるだけだしね。だから、3年間頑張って卒業式の日に見返してやらなきゃ!俺はやればできる男なんだぞって」
岩瀬から身体を離し、真っ直ぐ目を見た。
「あと、高校生活の中で産まれてきて良かったって思えることを見つけないと。それで、産まなきゃ良かったって言葉を撤回してもらわなきゃ」
産まなきゃ良かったって言葉は、あまりにも酷すぎる。
私がもしお母さんに言われたら、岩瀬くんみたいに自暴自棄になってしまうかもしれないー・・・
「・・・やっぱ、変な女」
「え?」
「俺、さっき忠告しましたよね?」
「ちゅうこくって・・・!?」
グイッと腕を強く引かれ、身体が再び岩瀬とくっついた。
「いわせ・・・くん」
さっきよりも強く抱き締められ、息苦しい。
「あの・・・」
「・・・駅まで送ります」
数十秒経ってから身体が離れ、そう言った。
「・・・ありがとう」
3歩前を歩く岩瀬の後を追うように、駅まで歩いた。