ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】

いつの間にか辺りは真っ暗になっていた。駅に着くまで、岩瀬は一言も喋らなかった。


「じゃあ・・・」

「あ・・・送ってくれてありがとう」

駅のホームで別れると、岩瀬は人混みに消えて行った。



岩瀬くん、大丈夫かな?


ブーブー

「!」

制服のポケットに入っている携帯が鳴っている。


ディスプレイには、"着信中 お母さん"と表示されている。


「もしもし?」

『あ、もしもし?まだ学校?』

「ううん、駅。今から帰る」

『そう、ならいいけど・・・遅くなるならメールぐらいしなさいよ。心配するじゃない』

「ごめんなさい」

『あ、そうそう。高橋先生から連絡あった?』

ドキ。

「先生?なんで?」

『さっき家に電話あったのよ。あんたが帰ってるかって』

「え?」

どうして、そんな電話がー・・・

『この電話切ったら、きちんと連絡しなさいよ。心配してる様子だったから』


「うん」

『あんま迷惑かけると、愛想つかされるわよ?じゃあね』

愛想!?

「愛想って・・・お母さんどういう!?」

意味を聞こうとしたが、電話を切られてしまった。


まさか、バレてる?


「いやいや・・・まさか」









< 133 / 200 >

この作品をシェア

pagetop