ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
いつの間にか辺りは真っ暗になっていた。駅に着くまで、岩瀬は一言も喋らなかった。
「じゃあ・・・」
「あ・・・送ってくれてありがとう」
駅のホームで別れると、岩瀬は人混みに消えて行った。
岩瀬くん、大丈夫かな?
ブーブー
「!」
制服のポケットに入っている携帯が鳴っている。
ディスプレイには、"着信中 お母さん"と表示されている。
「もしもし?」
『あ、もしもし?まだ学校?』
「ううん、駅。今から帰る」
『そう、ならいいけど・・・遅くなるならメールぐらいしなさいよ。心配するじゃない』
「ごめんなさい」
『あ、そうそう。高橋先生から連絡あった?』
ドキ。
「先生?なんで?」
『さっき家に電話あったのよ。あんたが帰ってるかって』
「え?」
どうして、そんな電話がー・・・
『この電話切ったら、きちんと連絡しなさいよ。心配してる様子だったから』
「うん」
『あんま迷惑かけると、愛想つかされるわよ?じゃあね』
愛想!?
「愛想って・・・お母さんどういう!?」
意味を聞こうとしたが、電話を切られてしまった。
まさか、バレてる?
「いやいや・・・まさか」