ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
「…はぁ!???」
少しの間があって、香奈の大きな声が響いた。
そして、香奈の身体が離れた。
「いつ!?え…何で!??」
グラグラと身体を揺すぶらされる。
「どうして!???」
そう言った香奈の表情は、何故か悲しそう。
「…昨日、先生が距離を置こうってー…」
「距離!?」
「また先生と生徒の関係に戻ろうってー…」
「何で!?」
「私が…」
「泰葉が?」
「勝手なことばかりしたからー…」
「はぁ!?勝手なことって何!?そんなことで終わるぐらいの、勝手なことなの!?」
「岩瀬くんに近づくなって言われてたのに勝手に首突っ込んで…先生に心配かけて…これ以上は耐えれないって…」
「はぁ!?やっぱり、高橋はただのヘタレな男じゃん!!そんな理由で…」
「ううん!違う…先生が悪いわけじゃない」
「泰葉、またそういう…」
「ごめん、香奈。私、まだ頭の中整理できてないんだ…また今度、聞いてくれる?」
「え…あ…うん…うーん…じゃあ、私は教室戻るからさ。泰葉はもう少しゆっくりしてきなよ。高橋には、適当に言っとくし」
「ありがと…」
「また休み時間に来るから」
そう言うと、香奈は教室に向かった。
「…はぁー」
静まり返った屋上に、溜め息が漏れる。