ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
それぞれの道
あれから1週間後、予定通り個人面談が行われた。
インフルエンザで休んでいた先生も、復活した。
「泰葉!今日、面談の日でしょ?」
「香奈も?」
放課後、面談室に向かおうとしてたところに香奈が声を掛けてきた。
たくさんのパンフレットを抱えてー…
「どうしたの?そのパンフレット…」
そういえば、あれから香奈の進路については何も聞いていない。
「私さ…」
香奈が耳元まで来て、コソコソっと喋る。
「美容関係の専門学校に行こうかと思って」
「え?」
てっきり、香菜も大学に行くのだと思ってたから驚いた。
「私、あんま勉強好きじゃないし…どうせ勉強するなら、美容の勉強したいなぁって思って」
「そっか…」
「で、美容っていっても色々あってさ!エステ、ネイル、美容師とか…まだどの分野にしようか悩んでて、こんなにパンフレットいっぱいになっちゃった」
そう照れながら話す、香奈。
「で、泰葉!!」
「?」
「私、どの分野が向いてると思う?」
「え?」
「泰葉なら良いアドバイスくれると思ってさ!ねぇ、どう思う?」
そう言いながら、香奈がパンフレットをパラパラとめくる。