ひなたぼっこ~先生の、隣~【続編】
「あ!!立川!!」
面談室に着くと同時に、立川が中から出てきた。
「立川も今日だったんだね。ねぇ、どんな感じだった?」
コソコソっと、香奈が聞く。
「うちの学校から医学部に進学した生徒がいないから、未知数…高橋も、他の先生たちからプレッシャーかけられてるみたいよ」
「え!?高橋にもプレッシャー?」
先生にもプレッシャーって…
「俺が医学部に受かったら、来年?再来年のパンフレットに載せるんだって。だから、何としてでも受からせろって」
立川は笑いながら言った。
「1人受かっただけで、載せようとするうちの学校って…」
呆れ顔の香奈。
「立川くん、大丈夫?」
先生だけじゃなくて、それは立川くんにもプレッシャーだよね?
「大丈夫だよ。受かる自信あるし」
ニコッと笑顔で立川が返す。
「うわ…何かムカつく」
それを横目で睨む香奈。
「ところで、安川は進路決まったの?パンフレットはたくさん持ってるみたいだけど」
立川が、パンフレットを指さしながら言った。
「え?あぁ…美容関係の専門学校に行こうかと思って。勉強あんま好きじゃないし」
「好きじゃないというか、安川の成績だと大学は…」
「うるさいな!」
立川のイヤミに、すかさず突っ込みを入れた香奈。