クラウス・フォードの生き方
何でも屋オルトヴィーク
美しきブロイエ。
歴史と文化に溢れるその街は、ロルス王国の東端に位置している。
ブロイエは隣国のクローリアと接していることもあり、貿易や観光が盛んな街だ。
そんな街の大道りから少し奥に進んだ所に、最近話題の店がある。
「何でも屋オルトヴィーク」。それがその店の名前。
古いカフェを改装した店は、かつての趣を残しながらもモダンな雰囲気を醸し出している。
しかし、話題になっているのは、単にオシャレだからというだけでは無い。
それはこの店が、買い出し、浮気調査や汚職調査、護衛など金と店主の気分次第で何でもやる、ブロイエでは珍しい所謂何でも屋だからであろう。
しかも、一度受けた依頼は絶対に遂行させるときたら、話題になるのもうなずける。
おや。そこの君。キョロキョロとしてどうしたんだ?
何かお困りかな?
ならば、私がいい店を紹介してあげよう。
きっと君の悩みを解決してくれるはずだ。
えっ私は誰かって?
それは、後でのお楽しみに取っておこうじゃないか。
ああ、危ない。言い忘れる所だった。
そこの店の人間は変わり者ぞろいだから、気を付けておくれよ。
ほら・・・早く行った行った。