課長さんはイジワル
第163話 人生最大の落ち込み
気のせいだったのかも。
返事がないこの部屋にいるのがきつくて、私は外に出る。
病院の庭のベンチに腰を下ろし、何を見るともなく空を見上げる。
白い雲がゆったりと流れてて癒されるなぁ~。
その雲は、やがて形を変えてNYへと続く空へと消えていく。
ここに来て、ようやくNYでのことも思い出すゆとりができてきた。
佐久間主任は、課長に今回のことをしっかり伝えてくれてるんだろうか。
電話でメチャ怒ってる風だったしなぁ……。
でも、課長。
助けてください。
私のこと、守ってくれるって言ったよね。
課長の全部で守ってくれるって、ビシィッ~~っとドヤ顔 & 壁ドンで決めてくれたよね。
私、今、課長が必要です。
杉原、今が人生最大の落ち込みっぷりです。
このことに比べたら、400億円の発注ミスなんて軽い軽い!
…………いや、ごめんなさい。
訂正。
やっぱ大した事あったッス。
空を見上げて、ゴニョゴニョ呟いているとき、ひとつの影が私の目の前で立ち止まる。
「あら、あなた。杉原由紀さん?!」
鈴を転がしたような美しい声に顔を上げる。
返事がないこの部屋にいるのがきつくて、私は外に出る。
病院の庭のベンチに腰を下ろし、何を見るともなく空を見上げる。
白い雲がゆったりと流れてて癒されるなぁ~。
その雲は、やがて形を変えてNYへと続く空へと消えていく。
ここに来て、ようやくNYでのことも思い出すゆとりができてきた。
佐久間主任は、課長に今回のことをしっかり伝えてくれてるんだろうか。
電話でメチャ怒ってる風だったしなぁ……。
でも、課長。
助けてください。
私のこと、守ってくれるって言ったよね。
課長の全部で守ってくれるって、ビシィッ~~っとドヤ顔 & 壁ドンで決めてくれたよね。
私、今、課長が必要です。
杉原、今が人生最大の落ち込みっぷりです。
このことに比べたら、400億円の発注ミスなんて軽い軽い!
…………いや、ごめんなさい。
訂正。
やっぱ大した事あったッス。
空を見上げて、ゴニョゴニョ呟いているとき、ひとつの影が私の目の前で立ち止まる。
「あら、あなた。杉原由紀さん?!」
鈴を転がしたような美しい声に顔を上げる。