課長さんはイジワル
第178話 希望の光
「ふみちゃん、正直、僕も赤ちゃんは欲しい。
でも、僕には誰よりも何よりもふみちゃんが大切なんだ。
ふみちゃんがいない人生なんて僕にはもう考えられないんだよ。
ずっとそう言ってるよね。
だから、今回は赤ちゃんのことは諦めて欲しいんだ」
大垣さんの必死の言葉にも、ふみねぇが首を横に振る。
「今回は諦めてって簡単に言うけど、年齢的に厳しかし、それに……」
「年齢年齢って、それが何?
僕はふみちゃんの方が大切だって何度言ったら分かるの?
ふみちゃんは独り残されてしまうかもしれない僕のことよりも、そんなに赤ちゃんの方が大切なの?」
「なんば言いよっとね!たぁちゃんの子やけん欲しかっちゃろうが!」
目覚めたばかりで、フラフラしながらも、ふみねぇはガンとして大垣さんの願いを受け入れない。
2人の言い争いがヒートアップしそうになった頃、私がストップを掛け、二人を落ち着かせる。
「待って、二人とも。もしかしたら、ガンの治療もできて、赤ちゃんも産めるかもしれんて……」
「由紀、それ、どういうことね?」
私は慎重に、さっきの課長から聞いた話をできるだけ正確に伝える。
「……ほんなごて?ほんなごて、産めるん?」
「症例は多くなかそうやけど……。
もし、これにかけてみるんだったら、私、ふみねぇの力になるよ」
「赤ちゃんが……産めるかもしれんとね」
震える声で呟くと、ふみねぇは目を閉じて天井を仰いだ。
でも、僕には誰よりも何よりもふみちゃんが大切なんだ。
ふみちゃんがいない人生なんて僕にはもう考えられないんだよ。
ずっとそう言ってるよね。
だから、今回は赤ちゃんのことは諦めて欲しいんだ」
大垣さんの必死の言葉にも、ふみねぇが首を横に振る。
「今回は諦めてって簡単に言うけど、年齢的に厳しかし、それに……」
「年齢年齢って、それが何?
僕はふみちゃんの方が大切だって何度言ったら分かるの?
ふみちゃんは独り残されてしまうかもしれない僕のことよりも、そんなに赤ちゃんの方が大切なの?」
「なんば言いよっとね!たぁちゃんの子やけん欲しかっちゃろうが!」
目覚めたばかりで、フラフラしながらも、ふみねぇはガンとして大垣さんの願いを受け入れない。
2人の言い争いがヒートアップしそうになった頃、私がストップを掛け、二人を落ち着かせる。
「待って、二人とも。もしかしたら、ガンの治療もできて、赤ちゃんも産めるかもしれんて……」
「由紀、それ、どういうことね?」
私は慎重に、さっきの課長から聞いた話をできるだけ正確に伝える。
「……ほんなごて?ほんなごて、産めるん?」
「症例は多くなかそうやけど……。
もし、これにかけてみるんだったら、私、ふみねぇの力になるよ」
「赤ちゃんが……産めるかもしれんとね」
震える声で呟くと、ふみねぇは目を閉じて天井を仰いだ。