課長さんはイジワル

第１９５話 心の準備が・・・

その場の雰囲気に流されたとはいえ、何で言っちゃったんだろう……。

　　↓こんなこと……。

「２人きり、になれるところ、……です」

　　↑ここっ！ここ、まじで失敗！

２人きりになりたい＝エッチしたい。

これが、大人の男女の方程式とは……。


私ってば、うかつすぎる発言をしてしまった！


やばい！

やばすぎるよ！！！


課長が戦闘態勢に入ったら（←何の？）、勝てない気がする。

今日は、たまたま下着は、一番のお気に入りの特Ａクラスの勝負下着を着けちゃったりしているわけだけど……。


確かに下着的には準備オッケーなんだけど。

なんで、今日、いきなりこの展開？！

心の準備が全く出来てないよ～ん！！！！！


遊園地のメリーゴーランドの音と賑やかなファミリーの笑い声から私たちは遠ざかり、今、課長と私は、夜の街を二人で手を繋いで歩いてて……。


無口な課長はますます無口で……。


やばいよ。
なんか、手がだんだん汗ばんできた。


はぁ……。

『さっきのは失言でした。

私、やっぱり遊園地の観覧車の３周目を希望します！』

って、言っても今更遅いよね。




なんて思っているうちに、課長の足がピタリと止まる。

でっかい高層マンションの入り口に到着。

ゴクリと唾を飲み、空高くそびえるマンションを見上げる。

ついに来てしまった。


動揺する私の横で、課長がセンサーにカードキーを翳す。