課長さんはイジワル
第197話 無機質な部屋
エレベーターを降りて、課長が部屋の鍵を開ける。
課長の後ろに続き、足を一歩踏み入れた途端、ぶわっと総毛立つ。
この香り……!
課長が普段使っているトワレがほのかに部屋に満ちている。
ああ……。
まるで、課長にまるごと抱きしめられているみたいだ。
こんな感覚、初めて……。
お腹が、キューッと掴まれたような変な感じがして、両腕を組んで体を丸めていると、課長が「どうした?具合でも悪いか?」と心配そうに私を覗き込む。
「いえ。ちょっと、寒いのかもです」
「冷え込んできたからな。すぐに風呂を入れるから入るといい」
課長は、足早に玄関を上がって、バスルームへお湯を張りに行く。
リビングの明かりが自動で付き、リビング全体が照らし出される。
なななんですか?!この広さは!!
それに、課長!
さっきの日本語、ばっちり間違ってます!!
これは「散らかってる」と言うのではなく、「殺風景」って言うんです。
私は、まるでモデルルームのように無機質で、だだっ広いリビングの真ん中で、ポッカーンと口を開けて立ちすくんでしまっていた。
課長の後ろに続き、足を一歩踏み入れた途端、ぶわっと総毛立つ。
この香り……!
課長が普段使っているトワレがほのかに部屋に満ちている。
ああ……。
まるで、課長にまるごと抱きしめられているみたいだ。
こんな感覚、初めて……。
お腹が、キューッと掴まれたような変な感じがして、両腕を組んで体を丸めていると、課長が「どうした?具合でも悪いか?」と心配そうに私を覗き込む。
「いえ。ちょっと、寒いのかもです」
「冷え込んできたからな。すぐに風呂を入れるから入るといい」
課長は、足早に玄関を上がって、バスルームへお湯を張りに行く。
リビングの明かりが自動で付き、リビング全体が照らし出される。
なななんですか?!この広さは!!
それに、課長!
さっきの日本語、ばっちり間違ってます!!
これは「散らかってる」と言うのではなく、「殺風景」って言うんです。
私は、まるでモデルルームのように無機質で、だだっ広いリビングの真ん中で、ポッカーンと口を開けて立ちすくんでしまっていた。