課長さんはイジワル
第237話 再び日本へ
お経のような佐久間主任の解説を聞きながら、ちょっと課長の様子を盗み見する。
良かった……。
少しは顔色も良くなったみたい。
ホッとしていると、ふと顔を上げた課長の目と合ってしまう。
いかん、いかん!
仕事、仕事。
ばっと目線をそらす。
……今の、思いっきし……感じ、悪かった……かも?
佐久間主任の解説が終わった後、課長が立ち上がる。
『この度の、調査・報告に感謝する。
では、改めて、このプロジェクトの進行状況をここにいる全てのスタッフに共有してもらいたい。
このプロジェクトは最終段階に入ったと言ってもいい。
今後は、日本で証券業を登録し、現地スタッフを雇い引き継ぎをしたいと思っている。
そこで……』
課長が書類から目を離すと、佐久間主任と私を見る。
『佐久間』
『はい』
『それから、杉原』
『は、はいっ!』
つい癖で席を立ち上がり、周りからの痛い視線にスゴスゴと席に座る。
そうだ、ここ、アメリカだった。
『君達2人は、明後日から日本に戻り、組織作りの中心となってくれ』
良かった……。
少しは顔色も良くなったみたい。
ホッとしていると、ふと顔を上げた課長の目と合ってしまう。
いかん、いかん!
仕事、仕事。
ばっと目線をそらす。
……今の、思いっきし……感じ、悪かった……かも?
佐久間主任の解説が終わった後、課長が立ち上がる。
『この度の、調査・報告に感謝する。
では、改めて、このプロジェクトの進行状況をここにいる全てのスタッフに共有してもらいたい。
このプロジェクトは最終段階に入ったと言ってもいい。
今後は、日本で証券業を登録し、現地スタッフを雇い引き継ぎをしたいと思っている。
そこで……』
課長が書類から目を離すと、佐久間主任と私を見る。
『佐久間』
『はい』
『それから、杉原』
『は、はいっ!』
つい癖で席を立ち上がり、周りからの痛い視線にスゴスゴと席に座る。
そうだ、ここ、アメリカだった。
『君達2人は、明後日から日本に戻り、組織作りの中心となってくれ』