課長さんはイジワル
第251話 新しい幕開け
いよいよ、模擬売買がスタートする。
みんなの目がモニターに釘付けになる。
徐々に、板(いた:コンピュータ画面上に表示される銘柄・値段ごとの売買の注文)が立っていく。
みんなが固唾を飲んで、板に見入る。
「ヒ、ヒットだーーー!!」
黒だった画面が黄色に反転する。
「「「おおっーーーー!!」」」
周囲から一斉に歓声が挙がる。
「.15(ポツイチゴ:一の位は省略して、小数点以下だけを言うことがある)、テイクーーーン」
「よしっ!!」
手応えを感じた佐久間主任が、興奮気味にガッツポーズをする。
模擬売買とは言え、システム監査も兼ねているから緊張感ハンパない。
でも、順調に約定伝票が打ち出されるのを見て心からホッとする。
たった3ヶ月という短期間でここまで漕ぎ着けられたのも、課長のお陰だ。
スタッフみんなの紅潮した顔が見える。
ハイタッチしたり、ハグし合ったり……。
新しい市場の幕開けにみんな興奮している。
新社長も嬉しそうに、記者さん達の質問に答えてる。
ものすごく華やかで
ものすごく賑やかで
嬉しいはずなのに
涙が止まらない。
私が、一番、喜びを分かち合いたい人は
課長は……
今……
ここにいない……。
みんなの目がモニターに釘付けになる。
徐々に、板(いた:コンピュータ画面上に表示される銘柄・値段ごとの売買の注文)が立っていく。
みんなが固唾を飲んで、板に見入る。
「ヒ、ヒットだーーー!!」
黒だった画面が黄色に反転する。
「「「おおっーーーー!!」」」
周囲から一斉に歓声が挙がる。
「.15(ポツイチゴ:一の位は省略して、小数点以下だけを言うことがある)、テイクーーーン」
「よしっ!!」
手応えを感じた佐久間主任が、興奮気味にガッツポーズをする。
模擬売買とは言え、システム監査も兼ねているから緊張感ハンパない。
でも、順調に約定伝票が打ち出されるのを見て心からホッとする。
たった3ヶ月という短期間でここまで漕ぎ着けられたのも、課長のお陰だ。
スタッフみんなの紅潮した顔が見える。
ハイタッチしたり、ハグし合ったり……。
新しい市場の幕開けにみんな興奮している。
新社長も嬉しそうに、記者さん達の質問に答えてる。
ものすごく華やかで
ものすごく賑やかで
嬉しいはずなのに
涙が止まらない。
私が、一番、喜びを分かち合いたい人は
課長は……
今……
ここにいない……。