赤ちゃんうさぎのお世話~番外編2更新しました★~
ふぎゃーふぎゃーと寝室のダブルベッドの横に備えつけられた可愛らしい白いベビーベッドから元気に泣く声が響く。
雪兎が音をたてないように気をつかった…その正体。
苦笑を浮かべた時春がサッと近づいてぎゃあぎゃあと泣く小さな存在に手を伸ばして……そっと優しく抱き上げた。
「……あうぅ~…?」
途端にピタリと泣き止んで、大きく潤んだ黒い瞳を瞬いて…時春の顔にその小さな手を伸ばした。
「………悪い子だな…?……パパとママの邪魔をして………」
そう言いながらも優しい笑顔の時春にキョトンとして大きな瞳をパチパチさせる。
真っ白なふくふくした頬、ピンク色の小さな唇…。長い睫毛に縁取られた零れそうに大きな瞳………。
それはどこをとっても雪兎に瓜二つな、あまりに愛らしい赤んぼう。
ただ一つ違うのはその輝く瞳の漆黒の色……。これは唯一、彼女に受け継がれた美しい時春の一部だった。
「おはよ~、白羽(シロハ)。ごきげんいかが??」
「うぅぅ~っ!」
雪兎の声に反応して、時春の腕の中からそちらに行こうとバタバタともがき出す。
「……つれないヤツ。」
時春は苦笑しながらそう言うと、ジタバタもがく愛娘を雪兎の腕に渡した。
雪兎は彼女を受け取るとその柔らかな頬にキスをした。
藤間家の新しい小さな家族。
藤間白羽(トウマシロハ)。9ヶ月の女の子。
旦那様と奥様の宝物で………愛しい愛しい、強敵なのだっ。