箱庭荘の王子サマ
まさかの再会
私はまず右隣の201号室の前に立った。
どんな人が住んでるんだろう…
ドキドキしながらインターホンを鳴らす。
………………。
ん?もう一度。
………………………。
留守…かな。
お仕事かな。
しょうがない。
また後で行くことにしよう。
そう思って
ドアの前から離れた瞬間、
突然そのドアが乱暴に開け放たれた。
「きゃっっ!!」
あまりに突然のことだったので
私は思わず大声を出してしまった。
「誰だよ、アンタ。なんか用?」
少し開いた隙間から
眠そうな瞳が見えた。