落としもの
「え、ちょ、瑠衣・・・っ?!」
「先輩、俺、嬉しいです・・・っ」
ぎゅ、とさらに強く抱きしめてきた。
「どうして、夕実ちゃん、と付き合ってるんじゃ・・・」
「・・・え?夕実と?俺がですか?!」
瑠衣は不思議そうな顔をして、私を抱き締める力を弱くした。
私は俯いているだけだった。
「先輩、俺と夕実はそんなんじゃないです」
瑠衣は微笑みながら私を抱き締めなおした。
それと同時に私は安心感を抱いていた。