落としもの




「だーから、柚希は幸せになんなきゃだめっ!」



ねっ?と楓は笑顔で立ち上がった。


「ん・・・、そうだねっ」


飲み干したココアを置き、立ち上がる。
空に向けてう~ん、と背伸びをした。



「ほら、神矢くんのとこいってらっしゃいっ」


楓にトンッ、と背中を押され私は屋上から出た。

全力で瑠衣のいるであろうところへ走って。



< 96 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop