落としもの
「綺麗な寝顔・・・」
私は音を立てないように、そっと瑠衣に近づいた。
瑠衣は寝顔も綺麗で、私はしばらく見とれていた。
「・・・っん・・・?」
数分経って、瑠衣は目を覚ました。
「あれ、・・・先輩?」
瑠衣はあくびをしながら体を起こすと、私のほうを見た。
「あ、えと、・・・おはよう」
「ん、おはようございます」
瑠衣は私の前に立つと、きょと、とした表情で私を見つめた。
「先輩、何かありました?」
・・・どう言えばいいんだろう・・・。
夕実ちゃんのことを聞くべきか、
それとも告白するべきか。
どうしよう、と頭の中に考えをめぐらせていると