華麗に舞う龍の如く
「……」
「奏が総長で…俺が副総長……」
「……」
「でも、族やってるからって悪いイメージばっか浮かべないでね?そこらへんの族とは違うから」
そう言いながら想叶は片手を左右に振った。
「う…ん…それは…あたしの事を助けてくれた時点で分かってるから……」
「よかった」
想叶はホッとした表情を見せた。
「だけど…」
「だけど…?」
「…だ、大丈夫なの…?」
「何が?」
「だから…その…チームの中にあたしが入っちゃって…」
だって、どう考えても迷惑だよね?
全くの素人が、ましてや女が暴走族の中に入っちゃうなんて…
それに暴走族って事はもっとたくさん人数いるんだよね…?
絶対無理だよ…
だって怖いもん…
この二人からは怖いとかのオーラが感じられないから大丈夫だけど、他の人達がね…
どう思うか…
「大丈夫だよ」
想叶が笑顔で答えた。