100のお話
それを聞いたシルキーは悲しそうに、お芋を袋に戻しました
「だから焼き芋をやる訳じゃないのよ」
少女は悲しそうなシルキーを見て何かを思いついたようです
「そうだっ!!シルキーちゃんが持ってきてくれた、お芋で子供達にあげるクッキーを作ろう!!」
それを聞いたシルキーは笑顔になりました
シルキーと少女はお店の中に入りました


それから数分後
お店の中は、とっても甘いお芋の匂いで充満しています
出来上がったクッキーはカボチャの形をしています
シルキーと少女はクッキーを可愛くラッピングしました
「これで準備は大丈夫ね」

周りの家の炎も消えたころ
そろそろ子供達がお菓子を貰いにやって来るころなのですが
足音一つありませんでした

お店は丘の上にあり、夜は誰も来ることはありませんでした
「誰も来ないですね…」
沈黙を破ったのはシルキーでした
「やっぱり、町から離れているから誰も来ないのかしら…」
少女は窓の外を見ながら呟きました
窓の外には三日月のお月様とお星様がキラキラと輝いていました
「私がクッキー持って町の人達に配りに行きますよ!!」
シルキーは、すごい事を思いついたっと言うように自信満々で言いました
「…それだとハロウィンとは…違う気もするけど、こんなにたくさんあるんだし
シルキーちゃんにお願いしようかな…」
少女は微笑みました


三日月のお月様がとても奇麗なそんな夜

一つの影がゆらゆらと空を飛び

魔女やお化けの仮装をした子供達のもとに

カボチャの形をしたお芋味のクッキが配られました

それから毎年ハロウィンの季節になると
シルキーがカボチャの形のお芋味のクッキーを
配るのが風習になりました
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