粉雪
はじめて恋した人の名前は、雨宮十雅。

特に接点があったわけじゃない。

でも。

だけど。

気づいたら、雨宮くんを目で追ってた。


いつだったか、調理実習のとき、青いチェックのエプロンが似合ってた。
ただ、それだけ。

友達の智美が言ってた。
『好きになるのに、理由なんて無いんだ』って。


そのとおりだね。
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