道化の彼女と無知の咎人
「ふざけんな! 殺す気か!」

「いやー殺す気はないよ」

うししししし。

狂ってる……

コイツは狂ってる……

「さぁ、ゲームを始めるか」

そう言って裕也はマッチ箱から棒を取り出し

シュボ

火をつけた。

だったら、僕は足掻くだけ足掻いて抵抗するだけだ!

「うぅぅぅ……オォォォォ!!」

僕は叫ぶ。大声で。
勿論、外の人に助けを求める為ではない。

ロープをちぎる為。
しかし

「無理しないほうがいいぜ。かなり無理矢理だったからな」
……仕方がない。

僕は床に落ちていたガラス片を拾い

「よっと……」

自分の腕に突き刺した。

これで・・ロープは切れた。

「ッ……!」

しかし同時に自分の腕も切る事になる。
ドクリドクリと血が流れるのが分かる。
「んなっ……!」

「裕也ァ・・・・」

僕は拳に力をいれ。
「お返しだ!」

裕也を思いっきりぶん殴った。
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