― ONE LOVE ―
―――――――‐‐
洋人の事を思い出しながら、千春は少しだけ寂しくなった。
そう―
ナンパされたあの日は、ツトムと別れた日でもあるからだ。
洋人は、会場内にいる千春の事に、気づくはずもなく、収まらない歓声に、応えようと必死だった。
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【洋人の心】
こういうアンコールの時って、どんな歌を歌えばいいのかな…??
…激しい歌?
…それとも、バラードとか…?
――――――‐‐
動揺が極限状態の洋人を見て、とっさにシンが声をかけた。
――――‐‐―
「洋人くん!…もう一度…
…¨ONE LOVE¨…しようよ!」
【洋人の心】
…だよな…!
やっぱ自分達の最高の歌を、最後に歌わないとな!
…よし!!
――――――‐‐
洋人とシン、そしてアキの三人は、それにうなづいた。
―――――‐
『では!皆さん!アンコールソング歌いたいと思います!…でも、俺達にはあんまし…持ち歌がないんで…(笑)』
ハハハッ ヒューヒュー!
『もう一度…
¨ONE LOVE¨…を歌います!!』
ヒューワーイェーイ!!
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一気に会場全体に、静けさが戻り、モンキードロップスの¨ONE LOVE¨に、観客は酔いしれた。