― ONE LOVE ―
「千春は、何が気になってんのさぁ?」
『…だって!ナンパしてきておいて、電話の一つもないんだよ…?』
「んじゃ、電話してみなよ!」
『いや…それが……番号登録すんの忘れてて…(笑)。』
「はぁ?!……ちょっと何それ…?…そんなら、もうしょうがないじゃん!…別に、もう千春が気にする事もないし!」
『そうなんだけど…。』
「あの子が電話しないならしないで、気にする事ないと思うけど…?」
『そうだよね…(笑)!』
「そうだよ…。千春に、その気があるなら、別だけど…(笑)?」
『ないないない…(笑)!』
【千春の心】
…だよね。
…電話したいなら電話してくるだろうし!
電話あったらそれでいいし…
なくても別にいいか…(笑)!
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千春は、ナンパしてきてた洋人が、モンキードロップスのヴォーカルだった事に、少し驚きを隠せなかったようだが、気を取り直し、注文したハンバーグステーキを口に入れた。