― ONE LOVE ―

……ナンパ……か……。




――――――‐‐――
―――――‐




重力や風に抵抗しながら、様々な思いを乗せて飛ぶ飛行機。
輝く太陽も、今日1日の役目を終え、オレンジ色に変わっていく。




【千春の心】
…わぁぁ、夕日綺麗だなぁ…。




【洋人の心】
…あぁ…無理だ。…ナンパしたとしても、断られた時の事を考えたら……。




【千春の心】
…ツトム……。

やっぱりまだ、少しだけツトムの事が心から離れてないなぁ…。でも、終わった恋は仕方がないし、人生に失恋は付き物!!…よしっ!…次の恋は、もっともっと素敵な恋にしよう!……大人になるんだ千春(笑)!!




【洋人の心】
…あっ…そうか!別に、タイプだからって、是が非でも声かけなきゃならない規則なんてないんだ!……。できないならできないで、別に問題はない…。




【千春の心】
…新しい恋…新しい出会いかぁ…。まっ、慌てないで、気長に待っとこうかな(笑)!





【洋人の心】
……でも、何か…気になって気になって…。だって、この機会を逃すと、もうあの女の人とは出会えない…んだよなぁ……。しかし、ナンパなんてできない!そうさ、ナンパなんて軽率過ぎる!恥ずべき行為さ!…そんな下心丸出しのハレンチな事できない………。

んっ…いやいや…俺は…そんな下心のつもりじゃないんだけど…。

…ただ、ほんとにタイプで…

心が…


なんか……


いつもより……



一生懸命動いてる……


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