― ONE LOVE ―
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通路を行く人々の足音は止まらず、二人の横を通り抜けていく。

初めは洋人のナンパに、変な勘違いしていた千春。
しかし、洋人の嘘や"慣れ"のない飾らない様子を見て、その勘違いは千春の頭から放れていった。




【千春の心】
…こんな緊張しっぱなしの人が、まさかエッチ目的なわけないかな?!…悪い人ではなさそうだし……。
…まっ、これも一期一会だし……友達くらい、いいかな…






『…イイですよ…』








『…えっ?!…』




【洋人の心】
………イイのぉお?!




『…えっ?!』




【千春の心】
…あれ?!…。





『…あ…ありがとうございます!!』





【洋人の心】
…やった…やったぞ!!
……ナンパ成功だ!!


…………………。



待て待て………



まだ、安心するのは早いぞ!



……連絡先聞かなきゃ!





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