― ONE LOVE ―
ツトムの事で頭がいっぱいの千春に、洋人の事を思い出す余裕はなかった。
電話を切られた洋人は、電話をしてしまった自分に、憤りを感じていた。
【洋人の心】
……うわぁ…なんで……
…電話しちゃったんだぁ(泣)
……そうだよ
……日を置いてから
………電話するべきだったのに
……早とちりして…
…何も今日電話しなくてもよかっただろうに…ホント最悪
…散った
……俺の初恋
……相手にしてみれば
…何で電話してくんのよ!
…的な事になってんだよな(泣)
………やっちゃったぁ。
…もう…
…電話なんてできないよなぁ…
…今度は…
もう、しつこいよ!
…的な事になるだけだろうし…
あぁ…でもぉぉ…(泣)
洋人は、千春の事を諦めようとする反面、千春に対する気持ちに終止符を打つ事ができず、布団に潜り込み、自分自身を問い詰めた。
【洋人の心】
…恋愛下手な……俺。
…もっと他に
…上手くいかせる方法もあっただろうに……サイテーな俺
…千春ちゃんの気持ちも知らず
…むやみに電話なんかして…
…女のコが泣く時は…
…何かあったに決まってるのに
…それを初対面のクセに…
…ヅカヅカ入ろうとして…(泣)
…えぇぇい!!
……こんな時は
…オナニーして寝るしかない