― ONE LOVE ―
『おい!シン!!コーラスの部分のドラムの叩き方違うじゃんよ!!ハイのシンバルも弱いし!!』
「あっ…ごめん…」
困った顔をしたシンを見て、アキが直ぐ様、洋人に言う。
「洋人!テメェも、最初のイントロんとこしっかり弾けよ!音がゆるいんだよ!」
【洋人の心】
………………チェッ!
音楽に関しては、人一倍自己主張の強い洋人。加えて、アキの方も自己主張が強く、いつもぶつかり合う二人。気弱なシンはいつも、その二人に押されっぱなし。
バンドの練習は、そんなゴタゴタを繰り返しながら、三時間程続いた。
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「そんで洋人!新曲書いてきたのか?この前のライヴ終わった後、¨泣かす歌がないと客は来ねぇ¨なんて張り切ってたけど……」
『ヘへッ…。書いて来たよ!!とびっきりのやつ!!今から聴かせてやっから…!
……………泣くなよ(笑)!』