― ONE LOVE ―

【千春の彼】

プルルプルル
プルルプルル…

【千春の心】
…もう、なんでツトム電話に出ないの‥。早く出てよ…。


千春は、世界中が新しい年明けを祝い、休日を楽しみ、[今年こそは!]と奮起している中、自分の気持ち、そして、ツトムの気持ちを確かめるため、九州に降り立った。


プルルプルル…

ガチャッ



「はっ、はい…、どっ どうしたと?」


『もう…。どうしたじゃない!電話でるの遅いよ!』


ツトムは少し慌てた様子で電話に出た。千春は、ツトムの声の表情から、少し嫌な予感を感じつつも、久しぶりに聞くツトムの声に、胸が高鳴った。


「ごめん。っで?何?」


『実はね~、今っ、九州の○○空港にいるんだよね。…来ちゃった!』


「えっ…?! それマジで言いよっと?」


【千春の心】
…あれっ。あんまし良い反応じゃない…。


『ほんとだよ!嘘言ってもしょうがないじゃん!ツトムに急に会いたくなっちゃって、会いに来たの!』


――――
―…‥


「マジかよ‥。え~っと。ちょっ‥ちょっと待って、後でまた連絡するけん!」


『…えっ?!』



ガチャッ
プープーッ…‥



【千春の心】
…嘘。やっぱりなんか怪しいじゃん…。私の勘、的中したかな…。
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