― ONE LOVE ―

【シンの事情】

――――――‐‐―
――――‐



深夜1時を過ぎた

その夜 ―



洋人達とのバンド練習を終え、帰宅するシン。

そっと自宅の玄関を開け、忍び足で自分の部屋へ入ろうとしていた。






「シンイチ!!こんな時間まで、何してたんだぁ(怒)!」




シンに向かって、父親の怒鳴り声が家中に響いた。




「ごめん父さん…(汗)」




「お前!今まで何やってたんだ(怒)!」




「友達と…………。」




「何…(怒)?!まさか…またお前……俺に隠れて、バンドかなんかしてたんじゃないだろうな(怒)?!」




「いや……してないよ…。」




「…あんな…お金にもならねぇ事、するんじゃねぇぞ!」




「わ…わかってるよ……。
…心配かけてごめんなさい…」







すると、今まで真っ赤に染まっていた、シンの父親の顔が、一変した。



「も…もう…いいんだよ……

…父さんも怒鳴って悪かった

…さっ、こっちにおいで…
………………にやっ(笑)」




「い…いや…今日は……

……一人で寝るから……。」




「ほらぁ!!いいから!!

…こっちに来るんだ(怒)!」



父親の怒鳴り声が、またシンの体を掴んだ。

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