― ONE LOVE ―
千春は、ツトムに会いに来た事を少し後悔しながら、空港内を忙しく急ぐ人の群れの中で、ツトムの連絡を待った。

――――――
――‐

【千春の心】
…なんか私バカみたい‥。



プルルプルル…


千春の携帯が鳴った。


【千春の心】
…あっ、ツトム‥。
…でも、期待なんかするなよぉ~。大丈夫、大丈夫。何があったって、私は大丈夫‥。


『もしもし‥』


「ごめんごめ~ん。今からそっち行くけん、待っとって!多分、2~30分で着く!」



『えっ、あっ。うっ うん!!』


【千春の心】
…うそっ?!やった!!なんか私、変な想像してたみたい…。でも、良かったぁ。ツトムに…会える!



千春は、手鏡で自分の顔やヘヤースタイルをみたり、いつもは見ないはずの携帯サイトの「今日の運勢」をチェックしたり、高鳴る気持ちを抑えながら、ツトムを待った。


【千春の心】
…前髪下ろしとけば良かったかなぁ。あっ、今日の運勢は、吉。…ものすごく微妙…。ラッキーカラーは、ピンク。あぁ、緑色の服着てるし…。

―――――――‐‐
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そして、空港を利用する大勢の客がいる中、千春は、ロビーに入ってくるツトムの姿をすぐ見つけた。
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