― ONE LOVE ―

―――――――‐‐


シンは、すべてを話した。

その全貌を、すべて聞いた洋人の心は、まるでひとつひとつ、丁寧に釘を打たれたように、動けなくなった。



――――――‐‐




【洋人の心】

話を聞いただけの俺でさえ…

…こんなに胸が張り裂けるのに


…………………シン…(泣)



……………強いなぁ…(泣)







『シン…。…今まで…ホント…

……頑張ったな……(泣)』





「うん…。…………でも………

これからも頑張るつもり…。」





『そっかぁ…(泣)』





「だって…!…それに負けてたら、音楽なんてできないだろうし…(泣)。

…音楽をしている時間が、僕にとって、一番大切な時間だから……。」

―――――‐


シンは、洋人が考えている以上に、強かった。


でも、それは―



思いっきり闇を吸い込んだ―



ただの強がりかもしれない―





しかし、その¨音楽¨から生まれてくる¨生きる力¨は、紛れもなく、シンを強くさせていた。


――――――‐‐


【洋人の心】

………音楽………


……俺は、ただ好きだから…

…楽しいから…カッコイイから


…音楽をしてる…

……ただそれだけ……




でも…シンは…

…音楽を……

…生きてく強さに変えている…



すげぇ………シン……。





…でも


…俺も…負けないからな…!!

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