― ONE LOVE ―

contactⅤ～再会～

【サングラス】

――――‐‐―‐


ウォー!!ウォー!!ヒュー!!


ライヴハウスの雰囲気は、ただならぬ期待と熱気で溢れ返り、今か今か！と、バンドの登場を待ちわびている。


オープニングアクトを飾るのは、洋人達の―




¨モンキードロップス¨




洋人達が控える楽屋―


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「洋人！シン！…もうそろそろ、…それ外した方がいいんじゃない？」




「こ…これは外せないんだ…。…ねっ、洋人くん！」




『あ…あぁ。これは、ライヴ中もかけとくんだ！』




―――――‐‐


洋人とシンは、昨夜の¨大泣き事件¨で、目が腫れてしまったので、安い黒のサングラスを購入していた。
それをかけたまま、ライヴの準備やリハーサルをこなし、今に至っている。



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「いや……。そのサングラス…ヤバいよ…(汗)。」




『バ…バカやろ！あの有名なイギリスのビッグバンドだって、デビュー前後は、こんな感じのサングラスを、兄弟でかけてたんだぞ！』




「そうだそうだ！！」



―――‐‐




洋人とシンは、この黒いサングラスを選ぶのに、リハーサル開始ギリギリまでかかっていた。そして、洋人もシンも、このサングラスが時代遅れなのは、十分承知していた。