華〜ハナ〜Ⅱ【完】
蓮士は一瞬止まって、次に「はぁ?」となんとも素っ頓狂な声を出した。
「…聞いてねぇのか?」
何を?
私が首を傾げると、エレベーターのボタンを押しながら言った。
「今日は、侑希のお披露目暴走だぞ。」
…………ん?
なんだろう、それ。
「前に楓が言ってただろ?」
そう言われて、私は鳳狼に行く前の日のことを思い出す。
「…言ってたかも。」
「だろ?」
でも、そんな急に?
「今日は夜も晴れだからな。
ちょうど良かったんだよ。」
口角を上げながら蓮士が言って、いつもの部屋に着いた。