華〜ハナ〜Ⅱ【完】
暴走したときの特効服を身に纏い、桜のステッカーがついたバイクに乗る。
私は車に乗って、喧嘩中も車から出ないことを約束させられた。
ブォォン…ブロロロ……
特徴的な音を響かせて、50人程度の団体が動く様を見ていた。
全員の目がギラギラしていて、血に飢えた獣みたい。
殺しの直前の私たちと似ていて、全く違う。
冷静で、冷たい目じゃない。
何かを守ろうとする、熱く、力強い目。
先頭切って走って行った蓮士が、いつもよりもずっと大きく見えた。
バアァアァァン!!!!!!
凄まじい音を上げて、ある倉庫の扉が壊される。
―ああ、始まった――――