華〜ハナ〜Ⅱ【完】
ルカが行きそうな所。
見当もつかねえ。
どこ…行ったんだ!
「お?李玖じゃねえか。」
全力で走ってる俺に、聞き慣れた声がかかった。
「たっ…辰弥っ…さんっ……?」
よー、なんて言いながら辰弥さんが近づいてくる。
「どうしたんだ?んな、走って。」
「ちょっ…と…」
「言ってみろよ、」
「……ルカが…」
そう言うと、辰弥さんの眉間にシワがよる。
「…どっか行った、って……」
「……探してんだな?」
「はっ…い…」
辰弥さんがポンポンと頭を叩く。
「探し行け。俺も手伝ってやる。」
連絡はどうにかする、と。